釘と屏風

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”釘と屏風”は3人組の文芸ユニットです

【雑記】図書館のすヽめ・前編-寺山修司なんかを引っ張り出してみました。(左部)

    ユリシーズの時代には、肉体が見事だというだけで英雄になれた。

    だが現代では見事な肉体の持主は労働者になるか自衛隊に入るしかなくなってしまった。

   そして、君臨しているのは貧弱な肉体とゆたかな頭脳を持ったインテリという種族である。病める叡智のなかで、ああ、肉体の夢は、いずこ?

 

寺山修司「きみもヤクザになれる」『書を捨てよ、町へ出よう』角川文庫1978

書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫)

書を捨てよ、町へ出よう (角川文庫)

 

※『ユリシーズは』アイルランド作家のジェイムズ・ジョイスの代表作。1918年から1920年にかけて連載された大長編

図書館のすすめ・前編

どうも、鹿児島市立図書館卒、左部右人です。現在鹿児島大学附属図書館を生活の拠点に、詩を書いてひっそりと暮らしています。賃貸です。嘘です。

 

・・・・・・図書館が好きだ。週8で通ってる。鹿児島広しと言えど司書さんに旅のお土産を持っていくのは私くらいのものだろう。

ひかれてるんじゃなかと不安である。影で「お土産マン」と言われいるんじゃないか。毒が入ってるからと食べられることなくゴミ箱へ直行しているのではないか、不安である。

嘘だ。そんなことはしない。分別は弁えているのだ。

それくらい図書館が好きだってことである。という訳で、図書館に通うメリットについて今日はお話ししたい。

 

よく眠れる。

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仕事や学業に疲れて眠れない、という人がいるだろう。そんな人は学校や仕事の帰りに図書館へ寄ると良い。その辺にある本(出来れば岩波文庫。あの字が小さい文庫本)を手にとって、出来るだけふかふかの椅子を探そう。そうして腰掛けて活字を読むのだ。気がついたら心地の良い眠りに包まれている。焦らなくて良い。時間(夜の9時とか10時とか)が来たら司書さんが起こしてくれる。これでリフレッシュして明日に臨めるという訳だ。人の邪魔にならないよう、1人用の椅子に座るのが最低限のエチケットだ。

 

タダで遊べる

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図書館は基本的にタダだ。何をやってもタダだ。多くの図書館では映画を観ることも音楽を聴くことも出来る。名作であればあるほど、図書館に蒐集されている。AVコーナーで視聴することが出来る。私も昨年の夏は、夏休みにジブリドラえもんと言ったアニメ映画を楽しむ子どもたちを尻目に育児放棄される子どもたちを描いたヒューマンドラマを観た。泣いた。

誰も知らない [DVD]

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※かの有名な『万引き家族』の是枝裕和監督の作品です。本当に良い映画なので観て欲しいです。

 

大体の場合、図書館のAVコーナーの画面は隣り合っている。普段はぎゃあぎゃあ騒いで映画鑑賞を楽しむ子供たちであったが、隣でワンワン泣いている成人男性への配慮からだろう。彼らは話し声一つ立てなかった。私は司書さんにチクられたらどうしよう、と思ってその場を辞した。

他にも、夏休み中の子供達であれば、本棚や机を上手く使ってかくれんぼや鬼ごっこが楽しめる。

警備員さんに叱られない程度、遊んでいるとバレない程度に遊ぶのがエチケットだ。疲れたらテーブルを囲んで気になった本でも読もう。

ああ、あとこれは絶対にやってはいけないことだが、パソコン使用可能コーナーをスマホの充電の為に使用するのはやめよう。パソコンを使って毎日のお酒代や食費を稼いでいる人もいる。彼らは家で仕事が出来ず、かといって毎日喫茶店やなんかで贅沢ができる訳でもないので図書館でパソコンを開いている。

スマホに充電スペースを占領されてしまったらどうなるのか、記事の〆切を落としたライターはどうなるのか。電気代の払えない大人がどうなるのか、考えて欲しい。明日は我が身だ。私は先月色んなものを3ヶ月分くらいまとめて払った。

 

休日の日程を決められる

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ご存知の通り、図書館には本が結構ある。世界のナンチャラ、みたいな本もある。旅行本である。誰だって旅行はしたい。

長期休暇、近場だとGWがある。旅先を決められない人はみな図書館に行くと良い。

広々とした机に本を広げ、のんびり行き先を決めるのだ。声を荒げるのはマナー違反だが、旅を共にする人とひそひそ喋るくらいはいいだろう。カナダに留学して帰ってきた友達が「カナダの図書館は騒がしかったけど楽しかった」(意訳)と言っていた。喋り声を聞かれて周囲の人に顔をしかめられたらこのエピソードを思い出して気を持って頑張ってほしい。

 

ところで学生時代、その友人はおよそ30m先から私を見つけ、良く通る綺麗な声で私を呼んでくれたりなんかした。日本の図書館はその子には狭すぎたのかもしれない。

 

 

イベントがたくさんある

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図書館では色んなイベントが催されている。朗読会や、あとなんだろう・・・絵本の読み聞かせ?  まぁなんだ、色々ある。詳細は各図書館のポスターをチェケラ。

今度我が鹿児島市立図書館ではビブリオバトルもあるらしい。私はバカンス(まだ何も決めてない)で行けないのだが、都合のついた人は足を運んでみるのもいい。

 

おわりに

 

いかがだったろうか。あげればきりがないのでこの辺にしておくが、図書館はいいぞ。半分以上はノリで書かれているが、図書館は新刊本も割と早く入れてくれるし、色んな本があって楽しい。たまには全く関心のないコーナーに目を向けて見るのも面白い。

 

私はこの前食事のマナー本を借りて土瓶蒸しの正しい食べ方を学びました。

 

・・・・・・後編では、私の住む街の図書館について簡単に紹介したいと思います。

 

ではでは

 

文・左部