左部右人
www.chatmonchy.com 阿波しらさぎ文学賞に応募した2020年 どうも、こんばんは、左部右人です。 昨年の阿波しらさぎ文学賞に提出した「チャットモンチー症候群」を公開します。ちなみに、阿波しらさぎ文学賞とは以下のような賞です。 日本語で書かれた広義の…
2020年振り返り―労働と残業とボーナス時々の読書に創作 2020年もそろそろ終わりますね。 皆さん、今年一年どのような生活を送ってきましたか? 私はあまり覚えていません。いや、ほとんど覚えていません。無です、無。 2020年を無のままに越すのは嫌なので、…
オンライン時々オフライン 目なんて、ただの目だよ。そんなことで大事なものが失われたり損なわれたりなんてしないわよ。残るものはなにしたって残るし、残らないものはなにしたって残らないんだから 川上未映子『ヘヴン』講談社文庫2012.5 ヘヴン (講談社文…
二日酔いとラーメンについてーラーメン待ってる時の読書ってすげえ気分がいいよね最近は杉田俊介『ドラえもん論』読んでるけどそれはまた今度な! 「駄文」というのは読んで字の如く駄目な文章の訳であるが、本文はまさに「駄文」であり、食欲なる欲望に流さ…
栗下直也『人生で大切なことは泥酔に学んだ』-二日酔いの頭でふとこの本のことを思い出してそんなに読み込んでいない気もするけどいい本だったのでまた読みます頭痛い(左部) 呑むべしや、今夜は、死ぬほど呑むべしや、というような工合いで、一刻も早く酔…
2019年振り返り―労働と生活と読書と酒 2019年も末ということで、そろそろしみじみと今年一年を振り返る人も増えて来ますね。 私もその一人です。10年代の最後の1年をどのように過ごしたのか、振り返ってみたいと思います。皆さんも、振り返りの参考にしてみ…
左部右人「シュークリームの季節」「墓標の羊、無理解のロンド」ー5~6年前に書いた小説です。村上春樹氏のことが、好きだったんだなぁ。 「内気で傲慢なだけなんだ」と僕はワインをグラスに注ぎながら渡辺昇に向って説明した。「内気と傲慢の折り返し運転…
私はART-SCHOOLに通ってました。 ー10代の頃に出会った音楽と一緒に成長してる感ARIMASENKA? 心があるなら飛べるかい? 生まれたばかりの世界へ 俺にはまだ早すぎるな 俺にはまだ早すぎるよ ART-SCHOOL「SKIRT」『LOVE/HATE』作詞・作曲 木下理樹 Vo&Gt.木…
2018.8-2019.5-ネットに放った言葉の記録 左部右人です。 5月も終わり、6月に入りましたね。梅雨時です。私は長崎と鹿児島と北海道の6月しか知りませんが、九州は常時びっしょびしょです。対して北海道は平常運転、さして雨が降り続ける、ということもなか…
馬場広大「みかんの木」 港町へ出た。マルイチの前を通った。さっきまで奈々がレジを打っていた店だ。何のことはない、海と山を行ったり来たりしているだけだった。この島にはそれしかなかった。昔、映画の撮影に来た女優が「何もなくて退屈だ」と騒いだとき…
「書架には自由に入っていいよ。閲覧したい本があれば、そのまま閲覧室に持っていくことができる。ただし赤いシールがついている貴重な書籍については、その都度閲覧請求カードを書いてもらう。そちらの右手の資料室にはカード式の索引と、検索用のコンピュ…
ユリシーズの時代には、肉体が見事だというだけで英雄になれた。 だが現代では見事な肉体の持主は労働者になるか自衛隊に入るしかなくなってしまった。 そして、君臨しているのは貧弱な肉体とゆたかな頭脳を持ったインテリという種族である。病める叡智のな…
「西洋の本ですか、むずかしい事が書いてあるんでしょうね」 「なあに」 「じゃ何が書いてあるんです」 「そうですね。実はわたしにも、よく分からないんです」 「ホホホホ。それで御勉強なの」 「勉強じゃありません。只机の上へ、こう開けて、開いた所をい…
鹿児島モダン文学YAKATAで詩のワークショップー詩人の三角みづ紀氏とパフォーマーのクラウン・ペペ氏 キッチンのテーブルに座り とろけた蕪を胃におさめて お母さんみたいに 彼を抱きしめたい 生まれたての子が お腹のスープから 出てくるときみたいに。 三…
ビブリオバトルに行ったーKENTOSYO、中原昌也『名もなき孤児たちの墓』を久々に読んだ新刊おめでとうございます。 表情には出さずとも内面では怒りに打ち震えていた雅治も、再び『月刊BOMBER』七月号の表紙を見つめることによって、そういった我々の背後に迫…
バズマザーズに関する覚書―私的なメモ 形ある物の特権は消えてしまえるって事 キレイさっぱりとね 人工知能の反乱で世界はディストピア、 そうゆうの俺ちっともピンと来ない バズマザーズ『ムスカイボリタンテス』(2018)より 「Good by my JAM」 作詞作曲・…
さびしさは鳴る。耳が痛くなるほど高く澄んだ鈴の音で鳴り響いて、胸を締めつけるから、せめて周りには聞こえないように、私はプリントを指で千切る。細長く、細長く。紙を裂く耳鳴りな音は、孤独の音を消してくれる。気怠げに見せてくれたりもするしね。葉…
残るは窓だ。ブルームズべリの下宿屋の大きな窓を開け、そこから身を投げる。――なんとありきたりで、面倒で、メロドラマみたいな行為であることか。連中がこれをいくら悲劇と呼ぼうが、ぼくはそう思わず、レーツィアも思わない(妻はぼくの味方だ)。ホーム…
神の悪フザケ 作者: 山田花子 出版社/メーカー: 青林堂 発売日: 1995/11 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る 概要『神の悪フザケ』 自信がないので人にはっきりものを言うことが出来ない。それでいて、人の目ばかりを気にしている。頼みご…
詩作 今回は数年前に書いた自作の詩の紹介になります。 本作は、南日本新聞2016.3.10日に掲載された作品です。評者は三角みづ紀さんです。 そ こ に 心 が あ る の な ら 作:左部右人 ※以下本文 あ な た に 心 が あ る の な ら私 の 手 を と っ て は …
2016年11月某日ー漫画倉庫USUKI店 ・ケルアック『孤独な旅人』 ここ暗い地上にとどまろう、 われらがみな天国にいくまでは。 アメリカのヴィジョンよ、 ヒッチハイクし、 鉄道で旅し メキシコやカナダの国境を通って アメリカへもどってくるすべての者たちよ…
2018年8月某日―平川動物公園 ゴリラの檻の前を通りかかった時、母親が子供を叱る鋭い声がした。 「見てはいけません」 ぼくは強化ガラスの向こうのゴリラを見た。寝ころがったそのゴリラは右手を股の間に差しこみ、激しく動かしていた。オナニーをしていたの…